ダブルクロスは、一見我々の住む現代世界と同じように見える近未来を舞台とした現代異能TRPGです。
プレイヤーは、未知のウイルスにより強力な力を得た能力者(オーヴァード)となり、平凡な日常を守るために超常の力を駆使して様々な敵と戦っていきます。
本記事では、初心者の方・ダブルクロスに興味のある方に向けて、ダブルクロスの特徴やキャラメイクの方法を解説していきます。
本記事でダブルクロスについて学んで、ぜひ一緒に遊びましょう。
こんな方におすすめ
- †厨二病的な世界観†で遊んでみたい方
- ダブルクロスに興味がある方
- ダブルクロスのキャラメイク方法を知りたい方
ダブルクロス3rdの特徴:格好良いダークヒーローシステム
†右眼が疼く…そろそろか?†的なダークな世界観で遊んでみたいな。
それなら、ダブルクロスがおすすめだよ。
ダブルクロスは簡単に説明すると、”格好良いロールプレイ”が出来るダークヒーローシステムです。
●『ダブルクロス』とは?
ようこそ、『ダブルクロス』の世界へ。
ダブルクロス3rd 公式ホームページより引用
『ダブルクロス』の舞台は、一見我々の住む現代世界と同じように見える近未来。
人々は学業や仕事に努め、友人や恋人との時間を過ごし、世界情勢を遠くに感じながら、日々の暮らしを営んでいる。
しかし、そんな日常の裏には秘密が隠されていた。
“レネゲイド”と呼ばれる特殊なウィルス。そのウィルスに感染することで超常能力を得て“オーヴァード”と呼ばれる存在になってしまった人々。彼らによる事件は日増しに増大し、各国政府はひとつの組織の提唱により、レネゲイドに関する情報を封鎖・秘匿した。
キミはその中でレネゲイドの真実を知ってしまったひとりとして、日常の裏側を歩いてゆくことになる。
かろうじて保たれている日常を護るために、超常の力を使って戦う。人としての理性を削ることになっても、それでも護りたいもののために──。
ダブルクロスでは、PCはレネゲイドウィルスに感染した超人(オーヴァード)となります。
オーヴァードの中には自分の欲望に任せて力を振るう者や、力に飲まれて理性を失ってしまった者もいます。そんな世界でPCは自分の大切な日常を守るため、超常の力を使い敵に立ち向かっていきます。
たとえ、それで自分が人間でなくなったとしても…
ダブルクロス 3rd(公式サイト)
- ジャンル:超能力バトル
- 推奨プレイ人数:3~5人程度
- プレイ時間:3時間程度
- 使用ダイス:10面ダイス×10個程度
ダブルクロス 3rdの特徴
- †厨二病的な世界観†
- 日常を守るために怪物になっていく葛藤が楽しめる
- キャラメイクの自由度が高く、色々な†能力者†となって遊べる
- シーン制やロイス(絆)などにより、ロールプレイが盛りあがる
- とにかくたくさんの10面ダイスが必要(最低でも10個以上)
ダブルクロスの雰囲気を知りたい方は、tailさんのMythical Bloodlineがおすすめです。
ダブルクロス3rdの魅力4選
- †厨二病的な世界観†
- 侵食値とロイスにより、日常を守るために怪物になっていく葛藤が楽しめる
- キャラメイクの自由度が高く、色々な†能力者†となって遊べる
- シーン制やロイスなどの要素により、ロールプレイが盛りあがる
†厨二病的な世界観†
ダブルクロスは厨二病的な世界観を舞台としたダークヒーローシステムです。
ダブルクロスでは、PCはレネゲイドウィルスに感染した超人(オーヴァード)となって、理性を失った元オーヴァードや敵対する組織に立ち向かっていきます。
力を使いすぎると自分も闇に飲み込まれる危険性がある中、日常を守るために怪物の力で戦っていくのがダブルクロスです。
加えてダブルクロスには、レネゲイドウイルス、オーヴァード、ジャーム、ロイスなど魅力的なワードが豊富にあります。
これらに心揺さぶられる方は、きっと気にいります。
普段は表に出せない、心の厨二病を思いっきり開放しましょう。
日常を守るために怪物になっていく葛藤が楽しめる
ダブルクロスには、レネゲイドウイルスの侵食具合を表す侵食値と日常との繋がりを表すロイスといったパラメーターがあります。
侵食値はPCが力を使うほどに溜まっていきます。侵食値が高ければより強力な力を使えるようになる一方で、PCは心までも怪物へと近づいていきます。
そんなPCを日常に引き止めるのがロイスです。どんなに怪物に近づいたとしても、繋がり(ロイス)があれば日常に戻ってくることができます。
一方で、PCはロイスを消費することで、大切な思い出を犠牲に普段以上の力を使うこともできます。
平穏な日常を守るため、怪物になる危険を侵し、時には日常の幸せを犠牲にして戦っていく、その葛藤こそがダブルクロスの魅力です。
キャラメイクの自由度が高く、色々な†能力者†となって遊べる
ダブルクロスでは、複数のシンドローム(能力の種類)の中から、1〜3個を選んで、その中からスキルを獲得していくことになります。
これにより、炎を操る獣人や天才的な頭脳で周囲を支配する統率者など様々なキャラクターが作れます。
スキル系のTRPG全般に言えることですが、キャラメイクであれこれ考えているときがとにかく楽しい!
シーン制やロイスなどにより、ロールプレイが盛りあがる
ダブルクロスでは様々な要素により、ロールプレイも楽しめるように作られています。
ロールプレイを促す仕組み
- PCの戦う理由が明確なため、シナリオに入り込みやすい
- ゲーム進行がシーン制なので、ロールプレイが得意でなくてもシナリオに絡みやすい
- ロイス獲得のため、シナリオ中のロールプレイが盛んになる
ダブルクロス3rdの欠点3選
- 10面ダイスをたくさん使うので揃えるのが大変
- 判定が特殊なので、慣れるまでは大変
- システムの設計上、キャラロストする可能性が少なくない
10面ダイスをたくさん使うので揃えるのが大変
ダブルクロスでは、判定に複数の10面ダイスを使用します。構成によっては初期作成でも、10個以上振ることもあります。
ダブルクロスを遊ぶ際は、事前にアマゾンなどで大量に揃えておきましょう。
判定が特殊なので、慣れるまでは大変
ダブルクロスは、判定方法がかなり特殊です。
慣れてしまえば難しくはないですが、慣れるまでは少し大変でした。
ダブルクロスの判定
- 能力値の数だけ10面ダイスを振る
- ダイスの出目がクリティカル値以上ならクリティカルとなり、クリティカルしたダイスを再度振る
- これをクリティカルが出なくなるまで続ける
- クリティカルの回数×10+最後に降ったダイスの中で最大の出目+固定値が最終的な判定値
能力値:6、クリティカル値:8、技能値:1の場合
能力値が6なので、6個のサイコロを振ったところ、出目は[1, 2, 6, 6, 8, 10]でした。クリティカル値(8)以上の8と10はクリティカルです。
クリティカルした2つのダイスを再度振ったところ、[4, 9]でした。9はクリティカルなので、もう一度振ります。
3回目は[7]でした。全ての出目がクリティカル値以下となったので、判定終了です。
判定値は、クリティカルした回数(2回)×10+最後に振ったダイスの中で最大の出目(7)+技能値(1)で28となります。
キャラロストする可能性が少なくない
ダブルクロスでは、エンディングフェイズで侵食値(レネゲイドウイルスの侵食具合)が100を超えていると、PCは理性を失った怪物となり、キャラロストしてしまいます(ジャーム化)。
他のシステムと比較しても、ダブルクロスのキャラロスト(キャラクターが使えなくなること)率は高めです。遊ぶ際は心の準備をしておきましょう。
キャラロストは悲しいですが、物語が輝くのでそれはそれでおいしい。
ダブルクロス3rdをおすすめする人
- ダブルクロスの世界観に魅力を感じる方
- ロールプレイも戦闘もどちらも楽しみたい方
ダブルクロスの世界観に魅力を感じる方
ダブルクロスでは、厨二病的な世界観で遊ぶことができます。
これらの世界観や設定はダブルクロスの大きな魅力です。厨二病的な世界観に興味がある方は、ぜひ一度遊んでみてください。
逆に厨二病的な設定が苦手な方は、無理せず他のシステムで遊びましょう。ダブルクロス以外のシステムについては「TRPGのおすすめシステム」を参考にしてください。
人を選ぶ代わりに、好きな人は好きなタイプのシステムです。
ロールプレイも戦闘もどちらも楽しみたい方
ダブルクロスの戦闘では、『侵食値やロイスは出来るだけ使いなくない一方で、敵を倒すためには必要』という葛藤によって、常に緊張感のある戦闘が楽しめます。
加えて、シーン制やロイスなどの要素によって、ロールプレイもとても盛りあがります。
ロールプレイも戦闘もどちらも楽しみたい方に、おすすめのシステムです。
ダブルクロス3rdに必要なもの
ダブルクロスで最低限用意しておきたいものは、ルールブックと10面ダイスの2つです。ルールブック、ダイス以外の物については、「TRPGに必要なもの・あって良かったもの」も参考にしてください。
ルールブック
TRPGを遊びたい場合、まず初めに用意するのはルールブックです。
ダブルクロスの場合、まずは基本ルルブ1と2を用意しましょう。これら2冊があれば、一通りダブルクロスを遊ぶことが出来ます。
おすすめサプリメント
ダブルクロスのには基本ルールブック以外にも、追加データが掲載されたサプリメントがあります。
プレイヤーの場合は、ロイスに関する追加データの載った上級ルルブと、様々な技能が1冊にまとまったエフェクトアーカイブがおすすめです。
10面ダイス
ダブルクロスでは、判定の際にたくさんの10面ダイスを使用します。構成によっては初期作成でも、10個以上振ることもあります。
ダブルクロスを遊ぶ際は、事前にアマゾンなどで大量に揃えておきましょう。
キャラメイク (ルルブ1 P76~)
ここでは、コンストラクション(自由にデータを選択できる方法)でのキャラメイクについて紹介していきます。
キャラメイクについては、「魅力的なキャラクターの作り方」も参考にしてください。
キャラメイクの流れ
- 仲間と話し合って、方向性を相談する
- シンドローム(クラス)の決定
- ワークス/カヴァー(職業)の決定
- 能力値の決定
- エフェクト(スキル)の取得
- 技能の取得
- アイテムの取得
- パーソナルデータの決定
慣れてきた方は、コンストラクション以上に自由にキャラメイク出来るフルスクラッチ(基本ルルブ2 P17~)もおすすめです。
1. 仲間と話し合って、方向性を相談する
キャラメイクをする際の注意点は、事前によく相談してキャラクターの方向性を決めることです。
ダブルクロスでは、仲間と協力して情報収集・戦闘を行います。事前によく相談して、お互いに弱点を補えるパーティーにしましょう。
方向性の話し合いをおろそかにすると、パーティーのバランスも悪くなってしまいます。
2. シンドローム(クラス)の決定
ダブルクロスの基本ルルブには、12種類のシンドローム(クラス)が掲載されています。
この中から1〜3個のシンドロームを選び、キャラクターの特徴を決定します。シンドロームの数によって、取得できるエフェクト(スキル)が変わってくるので注意が必要です。
シンドロームの数によるエフェクトの取得制限
- 1個(ピュアブリード):選択したシンドロームのスキル上限が+2される
- 2個(クロスブリード):選択したシンドロームのスキル上限は変化しない
- 3個(トライブリード):選択したシンドロームのスキル上限が-1、一部の強力なスキルは取得不可
3. ワークス/カヴァー(職業)の決定
ワークスとはキャラクターの職業、カヴァーとは世間一般から見たキャラクターです。
ワークスとカヴァーの例
- ワークス:探偵、カヴァー:大学生の場合
表向きはただの大学生だが、裏では探偵として活躍している - ワークス:教師、カヴァー:教師の場合
裏表なく教師として活躍している
4. 能力値の決定
能力値はシンドロームとワークスによって決定されます。それぞれで設定された能力値を足した後、3点のフリーポイントを割り振って完了です。
能力値の種類
- 肉体:肉体的なタフさ(白兵、回避、運転技能に影響)
- 感覚:五感の鋭さ(射撃、知覚、芸術技能に影響)
- 精神:意志の強さ(RC、意思、知識技能に影響)
- 社会:社会的能力(交渉、調達、情報技能に影響)
5. エフェクト(スキル)の取得
選んだシンドロームの中から、任意のスキルを獲得します。
最初に選択したシンドロームの数によって取得できるエフェクトに制限があるので注意しましょう。
スキルの取得方法
- ワーディング:1Lv、リザレクト:1Lv、コンセントレイト:2Lvを自動取得
- 4つのエフェクトをそれぞれ1レベルで取得する
- 任意のエフェクトを2レベル分強化
6. 技能の取得
技能はキャラクターの特技を表します。
ワークスに設定された技能を獲得した後、任意の技能に5ポイントを割り振ります。
判定の例
社会の能力値が2で交渉の技能値が3の場合、交渉の判定は2d10+3です。
7. アイテムの取得
PCには、それぞれ常備化ポイント(経済力)が設定されています。常備化ポイントを消費することで好きなアイテムを獲得できます。
常備化ポイントの計算式
社会能力値×2+調達技能値×2
8. パーソナルデータの決定
最後に、PCの出自や経験、覚醒や衝動などのパーソナル設定を決定していきます。
データ的な効果はありませんが、細かく設定しておくとキャラ紹介やロールプレイの際に役立ちます。
ロールプレイについては、「ロールプレイのコツ4選」も参考にしてください。
パーソナルデータの種類
- 出自:PCが生まれついた環境。例:天涯孤独
- 経験:PCがこれまで歩んできた経験。例:記憶喪失
- 邂逅:PCがこれまでどんな人物と出会ってきたか。例:師匠
- 覚醒:PCがレネゲイド能力に目覚めたきっかけ。例:渇望
- 衝動:定期的にPCを襲う欲望。例:破壊
シナリオの流れ
シナリオの流れ
- オープニングフェイズ
- ミドルフェイズ
- クライマックスフェイズ
- エンディングフェイズ
オープニングフェイズ
いわゆる導入部分です。PC達が戦うきっかけや事件などが描写されます。
ミドルフェイズ
実際にPCたちが事件に関わっていくフェイズです。ミドルフェイズでは、事件の調査や他のキャラクターとの出会い、戦闘などのイベントが発生します。
ミドルフェイズで他のキャラクターとの交流を深めることで、ロイスを獲得することもできます。
クライマックスフェイズ
ボス戦です。クライマックスフェイズでは、PC達はシナリオを通しての”敵”と戦うことになります。
クライマックスフェイズでは、強力なエフェクトもどんどん使っていくため、侵食値も100(キャラロストライン)を超えてきます。
自らを犠牲に敵を打ち倒す!
ですが、侵蝕値はクライマックスフェイズ終了後にロイス(日常との繋がり)を使うことで、下げることが出来ます(バックトラック)。
浸食値とロイスをうまくコントロールして、日常に戻ってこられる範囲で戦いましょう。
バックトラック
- 通常振り:残っているロイスの数だけ10面ダイスを振り、出目の合計だけ侵食値を減らす。
- 2倍振り:残っているロイスの数の2倍の10面ダイスを振り、出目の合計だけ侵食値を減らす。
代償として、経験値が減少する。 - 追加振り:通常振り or 2倍振り後に侵食値が100を超えていた場合に使用。
残っているロイスの数だけ10面ダイスを振り、出目の合計だけ侵食値を減らす。
経験値が大きく減少する。
エンディングフェイズ
セッションのエピローグです。その戦いを通して得られたものや、取り戻した日常についての描写が行われます。
これにてセッション終了です、お疲れさまでした。
まとめ
本記事では、初心者の方・ダブルクロスに興味のある方に向けて、ダブルクロスの特徴や遊び方を解説してきました。
ダブルクロスは、未知のウイルスにより強力な力を得たPCが、平凡な日常を守るために超常の力を駆使して敵と戦っていくダークヒーローシステムです。
ダブルクロス 3rd(公式サイト)
- ジャンル:超能力バトル
- 推奨プレイ人数:3~5人程度
- プレイ時間:3時間程度
- 使用ダイス:10面ダイス×10個程度
ダブルクロス 3rdの特徴
- †厨二病的な世界観†
- 日常を守るために怪物になっていく葛藤が楽しめる
- キャラメイクの自由度が高く、楽しい
- シーン制やロイス(絆)などにより、ロールプレイが盛りあがりやすい
ロールプレイ・戦闘のどちらも楽しめるおすすめシステムです。本記事でダブルクロスに少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひ一度遊んでみてください。
ダブルクロス以外のシステムについては「TRPGのおすすめシステム」も参考にしてください。
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